六甲アンテナ
【車いすユーザー用設備編 ③】休憩時間も快適に! ~ハード面の工夫で「自分でできる」を大切に~
車いすユーザーが快適に働くための設備編としてお送りする3回目の今回は、食堂やリフレッシュ空間を紹介していきますね。
食堂
食堂は全面ガラス張りの窓で、自然の明るい陽射しを取り込むことができるので、昼間は電気をつけなくても十分な明るさがあります。また外のビオトープの景色と一体感があって、ひと息つける開放感のある空間です。
テーブルの高さは、車いすユーザー用に、あらかじめ椅子を設置していないスペースを用意しているので、毎回椅子を外す手間がありません。
誰もが使いやすい昇降式のキッチン
キッチンは車いすユーザーでも使いやすいようにシンク下の足元に広々とした空間があるので、車いすのまま作業をすることができます。
流し台には昇降式のハンドルが付いていて、高さの調整が可能なので、健常者が腰を屈める必要もなく、誰もが使いやすい環境になっています。車いす側だけの利便性を追求するのではなく、すべての人に優しいユニバーサルデザインのキッチンです。
車いすでも購入しやすい自動販売機
食堂内に設置された自動販売機は、上段の商品選択ボタンと連動した数字のボタンが下部に付いているので、車いすユーザーや背の低い人にも購入しやすくなっています。上の商品に手が届かずに、近くに頼める人がいない時は、諦めてしまう車いすユーザーもいるので、これは嬉しい機能です。
またコインの投入口は、手が不自由な人にも使いやすい、複数のコインが一度に投入できる受け皿になっています。これなら焦らずスムーズに購入できます。
リフレッシュスペース
車いすに座ったまま長時間同じ姿勢で仕事をしていると、体への負担が大きいので、座ったままできる適度なストレッチなど、自己管理も大切です。疲労感が溜まったときは、リフレッシュスペースにあるソファに移乗して体を休めることができます。
一人でソファに乗り移れない時でも、ひと声かければ、お互いの障がいを理解した社員がすぐに手助けしてくれる、支え合いのある職場です。
「自分でできることは自分でする」支え合いと尊重が共存する環境
YKK六甲では障がいがあっても、できるだけ自分のことは自分でできるように環境を整えています。昼食で食べ終わった食器を片付ける時も、車いすだからといって、人に手伝ってもらうのではなく、使う人の目線で作られたユニバーサルキッチンで、自分のペースで洗うことができます。
社会の中で自分にできることが少ないと、劣等感に陥ることもあるので、自己完結できることはとても大切です。そこから自信がつき、仕事のパフォーマンスも上がり「自立」を目指すきっかけにもなります。そして、しんどい時にはいつでもサポートしてくれる仲間がいます。お互いを支え合い、相手の思いを尊重することの大切さを経験してきたからこそ、無理なときには気負わずに頼ることもできます。それが長い年月をかけて、安心できる環境づくりを社員みんなで実践してきたYKK六甲の企業風土になっています。
3回に渡ってお届けしてきた設備紹介の「車いすユーザー用の設備編」ですが、最後までお読みいただきありがとうございました。次回の設備紹介では、聴覚障がいの方向けの設備を紹介しますので、またぜひお越しくださいね。