中学生になるまでは日本で生活をしていました。その後台湾に渡り、大学を卒業してからは現地の会社に勤めていたのですが、感情を表に出すことが苦手な私にとって、そこは少し難しい職場環境でした。
また、ずっと「生まれ育った日本に戻りたい」「日本でいつか働いてみたい」と思っていたこともあり、日本で転職先を探そうと決意し、また日本語をもっと上達するために台湾時代に日本語の勉強し、日本語検定も取得しました。帰国してからは、訓練校に通い、毎日最前列に座ってPCの勉強に励んでいました。

そんなある日、小山社長が訓練校にやって来て、「会社見学に来ないか」と声をかけてくださったんです。でも、通勤距離が遠いのが嫌でお断りしてしまいました。数日後、今度は面接に呼んでいただいたのですが、やっぱり同じ理由で断ってしまって。
もうさすがに諦めただろうと思っていましたが、後日また学校までやってきて「会社を見ずに断るのではなく、見てから断ってくれないと納得がいかない。貴方も絶対後悔する」と説得されました。渋々母親と一緒にYKK六甲へ見学に行くことになったのですが、私以上に母親がYKK六甲を気に入ってしまい、入社することを勧められました。
ところが、その様子を見ていた小山社長に「私はどちらでも良いし、入ってくれなくても良い。自分自身がどうしたいのか意志表示するように」と言われました。その後、2回の実習を行いYKK六甲で働きたいという想いでいっぱいになった私は、この会社で働く覚悟を示し、自分の意志で入社したいとお返事しました。

入社して間もない頃は、人見知りな性格もあり自ら喋りかけることはなかったんです。だから途中経過を上司に報告することができず、よく注意されていました。YKK六甲では、手話通訳や間に入ってくれる人を付けず、現場同士で進めていくのが普通でした。半ば強制的に見えるかもしれませんが、そんな風に社員同士でなんとかしなければならない環境を作られたことが、コミュニケーションを築くことに大きく繋がったと思っています。私が働きやすいようにと、上司がたくさん工夫をしてくださったり、同じ1つのことを目指し仕事をしたりすることで、少しずつ輪が広がっていきました。YKK六甲の皆さんには本当にたくさん救われてきたなと改めて感じますね。

また、いつでも受け身な自分にも悩んでいました。上司に言われてそれをやることが当たり前で、今思えば何も考えず誰かについていくのが楽で、その環境に甘えてしまったことです。だから、相手に自分の考えを伝えるのは大変難しいことでした。六甲に入ってから自分の短所をより感じるようになり、「変わらなければ成長しない」と思うようになり、自分の意思を持ち、伝えることを意識して仕事に取り組むようになりました。
ですが最近、「昔と比べて自分の意思を伝えるようになった」「コミュニケーションを取りつつまとめていく力がついた」と言われるようになったんです。自分ではわかりませんでしたが、自然と成長できていることや、自分の意思を相手にしっかり伝えることの大切さを気づけて嬉しいです。

自分の意志で働くことができるところです。例えば、仕事を任せてもらえるようになると、「やりたい」と思ったことを全力でサポートしてもらえます。もちろん信頼を得るまでの努力は必要ですが、YKK六甲には、心地よい責任感の中、自分の判断で仕事をさせてもらえる環境があるのではないでしょうか。
それにYKK六甲に入ってからは、色々な会議に参加する機会があります。安全、環境や電気使用状況、仕事に関する打ち合わせ、業績説明会など、会社についてのことをより良く知ることができ「へえ、そこまでやるのか」といつも思っていました。今までの会社ではそういうのがなかったので最初は少し驚きましたが、そういうところも含めて楽しく仕事をさせてもらえるYKK六甲が、私は大好きです。